
エレクトリックピアノ(電気ピアノ)とは、ピアノと同様な鍵盤と、機械的な各種の発音機構を持ち、発音体の振動を集音機構(pick up)で電気信号に変換し、アンプとスピーカーから音を再生する鍵盤楽器である。普通のピアノと違い、アンプの駆動に電気を必要とする。略称は「エレピ」。発音は多種多様である。鍵を押すと機械式ハンマーが金属弦、金属リード、またはワイヤー歯を叩き、それらを振動させる。この振動が磁気ピックアップによって電気信号へと変換され、電気信号は次演奏者と聴衆が聴き取るために十分大きな音量を作るために楽器アンプおよびラウドスピーカーへとつなげられる。シンセサイザーとは異なり、エレクトリックピアノは電子楽器(エレクトロニック楽器)ではない。それよりむしろ電気機械である。一部の初期エレクトリックピアノは昔ながらのピアノと同様に、音を生み出すための様々な長さのワイヤーを使用した。より小型のエレクトリックピアノは音を生み出すために短い鋼鉄の薄片を使用した。最初期のエレクトリックピアノは1920年代に発明された。1929年製造の「ネオ-ベヒシュタイン」エレクトリック・グランドピアノは最古のエレクトリックピアノの一つである。おそらく最古の弦を持たないモデルはロイド・ロアーのヴィヴィ-トーン クラヴィアであった。その他の特筆すべきエレクトリックピアノ製造業者にはボールドウィン・ピアノ・カンパニーとウーリッツァー社がある。日本では、家屋が狭い、床構造の強度が足りない、団地住まいで階段を運び上げられないなど、庶民の家庭では子女の教育にピアノを購入しようと思っても、住宅環境の制約から不可能な為に、オルガンで代用されたりしたが、打鍵の感覚などがピアノとは全く異なる。家庭用の軽量な構造を持ったピアノということで、日本コロムビアは商標「エレピアン」を開発した。日本のヤマハは、グランドピアノと同等の張弦構造を持つ、通称エレクトリック・グランドピアノ、CP-70、CP-80を開発した。既にソウル・ファンクミュージックなどで使用されていた、クラビネットにも似たアタックの独特の歪みが特徴で、アコースティック・グランドピアノよりも輝きのある音で、フュージョンやポピュラー全般に使用された。
※情報はWikipediaより抜粋