アップライトピアノは、ピアノの形態の一種で、フレームや弦、響板を鉛直方向に配置した打弦鍵盤楽器の一種である。グランドピアノと多くの共通要素を有する。グランドピアノでは、ハンマーが反動と重力によって自然な動きで下に落ちるのに対し、アップライトで一般的な前後に動くハンマーでは、反応のよいピアノ・アクションを製造することは難しい。これはハンマーの戻りをバネに依存せざるをえず、経年劣化するためである。またレペティションレバーという、ジャックをハンマーの下に引き戻す機構が、ほとんどのアップライトピアノには備わっていないため、連打性能に関しては決定的に劣る。グランドピアノは1秒間に13-14回の連打が可能であるが、アップライトピアノは通常その半分程度である。グランドピアノよりも場所を取らないため、グランドピアノを設置する場所の取れない家庭や、学校の教室、小規模の演奏会場などに広く設置されている。一般的にピアノは、2本または3本のペダルを備える。一番右のペダルが長音ペダル(ダンパーペダル)である。一番左のペダルはソフトペダルである。アップライトピアノでは、ハンマーの待機位置が弦に近づく(打弦距離が短くなる)ことで打弦速度が下がり、音量が小さくなる。アップライトピアノの中央のペダルは、マフラーペダルとも呼ばれ、夜間練習などのために、弦とハンマーの間にフェルトを挟んで、音を弱くする。踏み込んだペダルを左右いずれかにずらすことでロックされ、踏みっぱなしにしておくことができる。 もともとのこのペダル効果はハンマークラヴィーアなどでハンマーと弦の間に薄い皮や羊皮紙などを挟み、音色の変化を愉しんだことによる。典型的なアップライトピアノのサイズは、幅: 140-155 cm、奥行き: 50-60 cm、重さ: 175-300 kg、高さ: 「小型アップライトピアノ」は110 cmまで、「コンサートアップライトピアノ」は約130 cmから。アップライトピアノの古典的な高さは約130 cmである。より高い楽器はより大きな響板面積とより長い低音弦を有し、これらはどちらもより良い音質をもたらす。

※情報はWikipediaより抜粋