メサ・ブギー( MESA・BOOGIE )の創始者であり代表、そして設計者でもあるランドール・スミスは、1940年代にカリフォルニア州サンフランシスコに生まれ、父親がクラリネット奏者という恵まれた音楽的環境で育った。幼い頃から真空管のオーディオ回路などに興味を持っていたというランドールは電子機器の修理を得意とするようになり、バンド仲間の機材はもちろんのこと、自動車までもその範疇としていた。そんなランドールが楽器の修理やメンテナンスを請け負うショップを始めたのは1960年代後半のこと。アンプで歪みを得るためにはボリュームを上げることしか方法がなかった時代である。ある日、ランドールは、練習用の小型アンプからものすごい大音量が出たらどうなるだろう、という冗談のつもりでフェンダーの12W小型アンプ・プリンストンに改造を施す。トランスを大型化してフェンダー・ベースマンの回路を組み込み、2本の6L6真空管をパワー部に使用、スピーカーも大型に交換するという大掛かりな改造であったが、画期的だったのは設計デザインで、従来のボリュームでゲインをコントロールし、増設されたマスター・ボリュームで音量を調節するというものであった。現代では常識的に採用されているシステムだが、ランドールの発想こそがすべての礎であった。手作りの改造アンプからスタートしてギター・サウンドに幾度もの革命をもたらしたメサ・ブギー。カリフォルニアから離れること無く、なおも「常に新しいアンプを夢見て開発に取り組んでいます」とランドールは語る。世界中のギタリストも、さらなる革新を待っている。

※情報はWikipediaより抜粋

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